前作 にこ「卒業式とそれから」

海未「潮の香りですね……」



穂乃果「海だねぇ」



海未「海未は私ですが」



穂乃果「そういう意味じゃなくて……ってこれ前もやった気がする」



絵里「青い空に青い海……ハラショー!」



希「ロシアの海は……せやな、凍ってるんやな」



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凛「ぎゃー! 砂が熱い!」



花陽「凛ちゃんサンダル!」



真姫「わっ、眩し……にこちゃんサングラスとって」



にこ「はい」



花陽「にこちゃんもサングラスかけるの?」



凛「似合ってなーい」

にこ「うるさーい! 何よもう! 女の子らしくなっちゃって!」



凛「ふふん、今なら家事でも負ける自信ないよー?」



にこ「うちには真姫ちゃんがいるもん!」



真姫「何で張り合ってるのよ」

ことり「ねぇみんな、新作の水着のデザインが決まったんだけど……着てくれる?」



穂乃果「着る!」



凛「凛も!」



絵里「ことり……水着のデザインも?」



ことり「うん! 実はみんなをイメージした水着なんだぁ」



凛(かよちんをイメージ……ご飯水着?)



海未「す、少し楽しみです」



希(ウチの水着呪詛とか書いてあったらどないしよ)





穂乃果「うわあ! すっごく可愛い!」



花陽「フリル……まるで普通のスカートみたいだね」



海未「そういえばヨーロッパの貴族は昔、使い古した服を水着にしていたそうですね」



ことり「そうなんです!」



海未「!?」



ことり「その考えを採用してこの水着が生まれたんです……その名も『KOTORI-model』!」

花陽「ことりちゃんの名前がついてる!」



ことり「えへへ」



穂乃果「じゃあ穂乃果はオリジナルのおまんじゅうを作ろうかな」



海未(……『揚げまんじゅう HONOKA-model』? 何だか少し変な気が)



花陽「スタイリッシュだね!」



ことり「うん!」



海未(私の感性がおかしいということ……?)

真姫「なかなかいいじゃない。この紅色、私好きよ」



ことり「気に入ってもらって嬉しいよ!」



希(案外普通のやったわ)



絵里「そういえば海未、どうして車の免許取ったの?」



穂乃果「穂乃果を助手席に乗せてくれるためにだよ!」



絵里「え?」

海未「……そうです。穂乃果が車に乗ってみたいと言って、私も交通手段が欲しかったからです」



絵里「ああ、そういうこと。私も一応持ってるけど下手なのよね」



希「あーえりちのペーパー感はすさまじいで」



花陽「そうなの?」



絵里「……私泳いでくるわー!」



穂乃果「聞きたーい!」



海未「気になりますね」

希「えりちはな……恐ろしいんや」



ことり「……」



真姫(ただ事じゃなさそうね)



希「ウチ、国道でドリフトする車初めて見てん」



海未「お、恐ろしい」



穂乃果「ドリフ?」



ことり「海未ちゃん頑張ってね! 本当に!」



海未「ええ、肝に銘じました……」

真姫(移動はほとんどタクシーだから……私はいらないかしら。時間ないし)



ことり「あ、凛ちゃんとにこちゃんは?」



真姫「もうすでに泳ぎに行ったわ。あと水着ありがとう、って」



ことり「そっか」



穂乃果「じゃあ泳ぎに行こう!」



海未「はい!」





凛「アキレス腱を伸ばすうんどーう! いっちに! さんし!」



にこ「ごーろくしちはち……」



凛「にーにーっ! さんし!」



絵里「ごーろくしちはち」



凛「しんこきゅー! すってー! はいてー!」



花陽(凛ちゃんの前に大量の子どもが……!)



真姫(ライフセーバーと勘違いされてるんじゃ……笛持ってるし)

希「さすが先生やな。準備体操を怠らへんところとか」



穂乃果「子どもに好かれるんだね」



海未「私たちも準備体操しなくては」



凛「はーい次の人! 凛の号令に合わせて体操!」



真姫「あ、もう1回始まった」



希「え? 子どもに紛れて体操するん? にこっちならまだしも……」



にこ「聞こえてるわよ!」

海未「いちについて、よーい……」



絵里「……」



凛「……」



にこ「……」



海未「ドンっ!」



ザバァァァァァ



穂乃果「これは速い! 凛ちゃんスタートダッシュから2人に大きく差をつけました!」

花陽「何やってるの?」



穂乃果「あそこのブイに誰が一番早くゴールできるかっていう勝負、あ! ここで絵里ちゃん追い越した!」



ことり「意外と絵里ちゃんって勝負するタイプなんだね」



希「せやで−。ポーカーとかやってみたいって言うけどすぐ顔に出るからなぁえりちは」



ことり「あはは、かわいい」



海未「かき氷売ってますよ、何買いますか?」

穂乃果「イチゴー」



希「ウチはブルーハワイにするわ、えりちはたぶんメロンや」



ことり「レモン!」



花陽「イチゴかな。凛ちゃんもイチゴ好きだからイチゴ」



真姫「私はブルーハワイね。にこちゃんは……ブドウある?」



海未「えーと……ありませんね」



真姫「じゃあイチゴでいいわ」



海未「じゃあ買ってきますね」

ことり「ことりも行くよ」



海未「ありがとうございます」



穂乃果「じゃあ穂乃果もー!」



海未「はいはい」



花陽「じゃあ私、レースの結果見てるね」



穂乃果「頼んだよ花陽ちゃん!」

「あ、あの! 西木野真姫さんですか?」



真姫「ん? そうよ……ってあなたうちの患者だった……」



「はい! 西木野さんのおかげでだいぶよくなりました!」



真姫「へぇ、よかったじゃない」



「ありがとうございました!」



真姫「いいのよ、痛みをなくすのが私の仕事だから」



「きゃーっ! さすが、かっこいいです!」

「え? スーパードクター西木野さん!?」



「一緒に写真撮ってください!」



「テレビの特集見ました! サインください!」



「アイドルの矢澤にこさんの作詞してる人だ!」



真姫「ちょ、待って! 並んで!」



花陽「……すごい」



真姫「花陽も突っ立ってないで並ばせるの手伝って!」



花陽「わ、わかった!」





真姫(あと20人くらい……)



にこ「ちょーっと待った! 真姫ちゃん、私より行列を作るなんて許さないわよ」



真姫「あ、バカ! にこちゃん今出てきたら……!」



「アイドルの矢澤にこ!?」



「嘘!? 何でこんなところに!?」



にこ「そうよ! にっこにっこにー!」



「「きゃーっ!」」

凛「ん? 帰ってきた途端人ごみが……」



絵里「勝った……!」



海未(あれ? 花陽たちはどこへ?)



花陽「お、押さないでください! きゃあ!」



花陽「かーみさーまーたーすけーてぇー!」





にこ「つかれたにこ」



真姫「何でただの医者にファンクラブがあるのよ……」



ことり「それだけみんなが好きでいてくれるんだよ」



穂乃果「それにただのお医者さんじゃなくてスーパードクターだからね」



真姫「それは嬉しいけど……びっくりしたわ」



絵里「ことりは結構有名なのに何で気づかれなかったの?」



ことり「えへへー顔出ししてないから」

海未「2人とも芸能人って感じですね」



にこ「今更ー?」



真姫「私は医者よ」



穂乃果「何だか遠い感じ……」



海未「……穂乃果」



にこ「ま、にこは芸能人の矢澤にこである前にμ'sの矢澤にこだから、心配しなくてもいいわよ」



真姫「私も医者である前にμ'sよ穂乃果」



穂乃果「2人とも……!」

凛「じゃあ凛はサインもらって生徒にあげよーっと。サインちょーだい!」



にこ「なんてことを! まあ子どもならいいわ。何枚?」



凛「あ、にこちゃんじゃなくて真姫ちゃん」



真姫「ふふふ、私ですって」



にこ「そ、そんな……本業なのに」

凛「うそうそ! にこちゃんも頂戴ね」



にこ「仕方ないわねー! 何枚でも来なさい!」



海未(わかりやすい)



穂乃果(わかりやすい)



ことり(わかりやすい)



花陽「将来の夢を探す授業で真姫ちゃんのビデオ見せたんだっけ?」



凛「そうそう、大好評だった!」

真姫「う、あれちょっと失敗したのよね……寝癖ついたままだったし。寝てないけど」



海未(はたしてそれは寝癖と言えるのかどうか)



にこ「アイドルを目指す子は? 授業やってよ!」



凛「ライブ映像以外でなら」



にこ「ぐっ……ほとんどない」



絵里「『密着! 矢澤にこ24時』は?」



にこ「あー……あれ実質24時間じゃないし、中途半端に長いからダメよ」



真姫「ホテルに泊まったのよね」



にこ「なんてったってやっぱり家の方が落ち着くのよ」

希「にこっちらしいわ。今度うちのお賽銭箱にサインしてくれへん?」



にこ「ばち当たりな! 絶対しないわよ!」



希「冗談やって」



絵里「次は何にしましょうか」



希「ビーチバレーとかどうや?」



穂乃果「やるー!」



ことり「ボール持ってきたよ!」



凛「じゃあコート書く!」



花陽「チーム分けしないとね」





ことり「絵里ちゃん、ポーカーしよう!」



絵里「ええ、いいけど」



絵里(水泳勝負といいビーチバレーといい勝てたから今日はポーカーでも……!)



ことり「海未ちゃんもほら! 真姫ちゃんも!」



海未「わ、私ですか?」



真姫「トランプねぇ……やるの何年ぶりかしら」

ことり「じゃあ配るね」



絵里「……」



海未「……」



真姫「……」



ことり(絵里ちゃんって本当に顔に出やすいのかな)



希(ことりちゃん試してる試してる)

絵里「……」



ことり(配る度に絵里ちゃんの顔が曇っていく……!)



ことり「はい終わり!」



ことり(4と5のツーペア……うーん)



海未(数字が並んでる! これはきっと強いはず……!)



真姫(ハートばっかり……1枚当たればフラッシュね)



絵里(……これが当たればパーフェクト!)

ことり「チェンジは?」



海未「なしで」



真姫「1枚」



絵里「3枚」



ことり「ことりは1枚っと」



絵里(……!)



ことり(わぁ! 絵里ちゃんすっごい笑顔!)

ことり「降りる人は?」



真姫「私降りるわ」



ことり「じゃあことりも」



ことり「……手札オープン!」



絵里「これなら勝てるわ!」



海未「とりあえずこれで……」

ことり「海未ちゃんは2〜6のストレートで絵里ちゃんが……」



真姫「5のスリーカード……」



絵里「負けた……」



海未「え? 私の勝ちですか?」



希「逆にスリーカード出したえりち、ウチ初めて見たで……」



真姫「そんなに運ないの!?」



絵里「」





穂乃果「みんな、次いつ集まる?」



海未「冬とかどうですか?」



にこ「そのくらいなら大丈夫だと思うわ」



真姫「ええ、私も」



ことり「うん、その時期ならいいよ!」



絵里「冬は寒いからすぐに帰ってくると思うわ」

希「ウチはいつでも空いてるでー」



花陽「私も結構暇かな」



凛「じゃあ冬休みになるね!」



絵里「みんなで鍋パーティーは?」



海未「いいですね」



にこ「闇鍋するの?」



真姫「えぇー……あのトマト事件の再来?」

凛「トマト鍋が流行りだって言って丸々4個トマト入れた穂乃果ちゃん、感想は?」



穂乃果「今でも反省しております」



海未「あれはびっくりしましたね……」



希「でもシメの雑炊はおいしかったなぁ……」



花陽「あ、うちでとれたお米だからね! 無農薬でいろいろこだわってるんだよぉ」



ことり「花陽ちゃん海外にいてもお米送ってくれるから助かってるんだぁ」



絵里「お米食べたいときは花陽のじゃないとダメになってきたわ」



花陽「えへへ」

にこ「あー、最近売れてるお米ランキングで堂々の1位だもんね」



真姫「そんなランキングあるの?」



穂乃果「じゃあ次は冬ね! 明日また泳ぐために早く寝よう!」



絵里「まだスイカ割りしてないしね」



穂乃果「ああそうだった! 忘れてたよ!」



みんな「「あはは」」

絵里「電気消すわよー」



にこ「まくら投げしなくていいの?」



真姫「体力持たないわ」



凛「へぇー、凛は余裕だけどー」



希「……勝負するん?」



ことり「負けないよ!」



絵里「ちょ、ちょっと!」



にこ「いっくわよー!」

穂乃果「レディー……ファイっ!」



海未「ああもう!」



花陽「えーい!」



にこ「ぶはっ……!」



穂乃果「にこちゃんダウーン!」



凛「アイドルだからって鍛えが足りなーい」



にこ「……あんたは生徒と毎日走り回ってるんでしょ?」



凛「うん」

真姫「そーれっ!」



ことり「ファッショナブルガード!」



凛「何それどういう意味?」



ことり「……わかんない」



希「あはは」



絵里「流行の防御って意味ね」



海未「ふふ、何ですかそれ」



穂乃果「それじゃあ最後の1人が決まるまで勝負だーっ!」



みんな「「おーっ!」」













          おわり