アイドルマスターミリオンライブ!のSS

宮尾美也(17)



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P「はい、すいませんでした。二度と同じミスをしないよう、肝に銘じておきます」



ディレクター「そんな気負わなくていいんだよ、遅刻っていっても危なかっただけで、ちゃんと時間には間に合ったんだから」



P「いえ、それでも過失はこちらにありますから。優しいお言葉、ありがとうございます」



ディレクター「美也ちゃんは、あーいう所がいい所なんでしょ?うまく活かしてあげなきゃね。頑張って。それじゃ、今日は撮影お疲れ様」



P「はい、お疲れ様でした。ありがとうございました!」











P(…ふぅ。なんとか、だな。先方からはまだ少し余裕があるように見えたみたいだったけど、こっちの内情はぎりぎりのところだった…)



P(運良く美也が一人でいたところを、皆が見つけて声をかけてくれた。それがないまま手探りで探していたら、確実に遅刻していただろうな)



P(美也の持ち味の、おっとりとした性格が、裏目に出てしまった形だ。さて…改善、するためには)





ガチャ









楽屋



宮尾美也「プロデューサーさん、終わりましたか…?ごめんなさい、私のせいで…」



P「ひとまずは、大丈夫だ。…そんなに遠い距離じゃないし、話したいこともあるから、劇場まで歩いて帰ろう。出る準備は済んだか?」



美也「はい、できてます〜」



P「じゃあ、行こう」











P(なんて言って美也に聞かせよう。美也が傷つく言い方は駄目だ、うまいこと伝えないと…)



美也「…………」テクテク



P(でも、ゆるい言い方をして忘れられて、また同じことになってはな…)



美也「…………」チラッ



P(……駄目だ、考えがまとまらない…頭の回転が悪いな、疲れてるのか俺?)



美也「あの、プロデューサーさん〜」



P「ん?どうした」



美也「あの公園、ポカポカであたたかそうですよ〜。寄っていきませんか〜?」



P「…ああ、そうだな。ベンチで休憩するか」



P(少し、腰を落ち着けて考えよう……どう注意したらいいかな…)



美也「〜♪」ニコニコ









美也「あそこのベンチ、お日様が当たって気持ちよさそうです〜」ニコニコ



P「ああ、じゃあそこに座ろう」





P(さっきまで少し落ち込んでたのに、もう忘れてニコニコしてるな…)



美也「よいしょっ。プロデューサーさ〜ん、ここへどうぞ〜」ニコニコ



P「…美也のうしろ?背中合わせってことか?」



美也「そうですよ〜。背もたれ、ありませんから〜」ニコニコ



P「いやでも、別に横に…」



美也「プロデューサーさ〜ん、どうぞ〜♪」ニコニコ



P「…はぁ、まあいいか。…失礼します、っと」









美也「〜♪」ニコニコ



P(はなうた歌ってら。いつもと変わらないマイペースだ…)





P(……あれ、そういえば俺、今朝美也とスケジュールの確認ってしたっけ?)



P(……した覚え、無い。いや別に、しなくても美也だってスケジュールくらい分かってるだろうって…)



P(いや、そんな理由はいい、しなかったのは、俺だ。……なんだよ、俺のミスでもあるじゃないか…)



P(馬鹿だ俺。さっきから美也のミスだと頭の中で決め付けてた……ミスをした焦りに、ずっとびびってたんだ……)





P(はあ、駄目だ。もう自己嫌悪で、全然笑えねぇ…勝手にミス、人の所為にしてさっきまで叱ることばっか考えて…)



美也「〜♪」ニコニコ



P(うしろの美也は、こんなに楽しそうなのにな……)



P(……あれ、美也の背中、横線の出っ張りがある…?)



P(……ああ、ブラジャーの紐か)



P(…………)



P(ああ、もう…俺ってやつは本当駄目だ……///)カァァァ





美也「〜?♪」ニコニコ







P「…ったく、あー空が青っ…」コツン



美也「きゃー♪お空から頭さんが降ってきました〜♪」



P「あ、ああすまん美也、背中合わせなのに上向いたら当然、ぶつかるよな、すまんすまん」



美也「ふふ〜♪プロデューサーさん、もう一度。私の頭にプロデューサーさんの頭をのせてください〜♪」ニコニコ



P「え、ええ?なんで」



美也「いーんですよ〜はい、どうぞっ」フンス



P「…えーと、じゃあゆっくりいくな…?」コツン



美也「〜♪フンフ〜ン♪」ニコニコ



P(何で上機嫌なんだ…?本当、何を考えてるのか分かんないよなぁ…)







美也「お〜さんぽ〜にでかけました〜♪きょうも〜わたし〜はしあわせで〜す♪」



P(ああ、歌い始めちゃったよ…。美也の、『ハッピ〜エフェクト!』…)



美也「さん〜どうぃっち〜つくりました〜♪こ〜えんのベンチ〜でランチタイム♪」



P(レッスン、結構難航したよな。美也はどうしても、少しずつ曲からテンポが遅れてのんびり歌っちゃうから…)



美也「そ〜やってれ〜ば〜いつだって〜♪とってもへいわ〜なんですよ〜♪」



P(ほら、今だって…本当のリズムより遅れてきてる。…収録じゃないし、いいんだけどな。あのときも大変で…)











P(あれ、でも、苦労したことの思い出のはずなのに…)





ほら、見てください





P(思い出せる美也は、いつも)





ひらひら飛んでったちょうちょの 羽ばたきだってお天気予報





P(最初に曲を貰ったときも。何度も、やり直しのレッスンをしてたときも。皆それぞれ、緊張してたレコーディング本番のときも)









綺麗な瞬間つかまえた 晴れますよ









P(いつも、ずっと。…………美也は、笑顔だったな……)















ちいさな風に気付いた 笑顔がいっぱいに広がって





あしたもぜったいにHAPPY DAY いい日です

















美也「プロデューサーさ〜ん?」ニコニコ







P「…なんだ、美也?」







美也「あたたかいですね〜♪」ニコニコ







P「……ああ。幸せだな」



















P(美也の好物は、なんだったっけ)





P(皆の分も買って、帰ろう)









おわり